意識をもった機械は作れるか

意識をもった機械は作れるかという問いに対して、人工知能の専門家にも No という人が多いことに驚きます。

しかし、今日の生理学は、意識が超自然的現象であるという考え方に否定的で、私達が考えたり、感じたりするということは、網目状に繋がったニューロン(脳細胞)の中を電気的パルスが飛び交っているに過ぎないのだと教えています。

問題は、人間の脳が、極めて複雑だということです。

人間の脳には 140 億個のニューロンがあり、それぞれのニューロンは 8 千のシナプス(他のニューロンとの接続部)を持つといわれています。人の脳は 1/10 も使われていないと言われており、年を取るとニューロンは 50 億ほどに減少するともいわれています。

そこで、8 千の接続部を持つ 10 億個のニューロンからなるネットワークを人工的に作ることを考えましょう。

まず、脳細胞の動作速度は数ms で、高速 CPU の命令実行速度のおよそ百万分の1です。まあ、ニューロンの動作をシミュレートするのに、百の命令が必要かもしれませんから、
1万分の1ということにしましょう。そうすると、CPU は 10 万個あれば足りるということになります。ボード一つ 10 万円として、100 億円ほどでできるんですね。

一つの CPU ボードは1万個のニューロンの働きをします。ニューロン1つあたり 8 千の接続情報を持つ必要があります。接続情報としては接続先のニューロンのアドレス(10 億ですから 4 バイト)と、接続の強さ(符号付整数 2 バイト)があれば充分ですから、8000×6×10000 = 480 MB のメモリーが必要ということになりますが、この程度でしたら、10 万円のボードでもなんとかなるでしょう。

問題はニューラルネットの初期接続です。

人は生まれながらにして、ある程度のニューラルネットを持っています。

そのあるものは、食べたり泣いたりはいはいしたりといった、本能的行動能力に結びついているのですが、文法を理解するといった言語的能力も、ある程度は最初から備わっています。

こういったニューラルネットは、ランダムな初期値から学習させることもできるでしょうが、実際の人の脳(勿論死んだ人、できたら天才科学者)から読み取るのが良いのではないかと思います。

ニューロンのサイズはミクロン程度ですから、光学顕微鏡でも読み取ることができます。脳を、何かで固めて、ミクロン単位にスライスしながら、その全面を顕微鏡で読めば良いわけですね。

肉体は死んでも精神は甦る、そう思えば、遺族の方のご理解も頂ける、かもしれません。

さて、上に書いたようなことは、技術的には、多分現在でも可能でしょう。経済的にはどうでしょうか。

機械に百億円掛けるなら、人間を雇った方が安上がりです。

しかし、人間の脳には限界がありますが、機械の脳なら、お金を掛けて CPU とメモリーを増設すれば、いくらでも賢くなります。それが大発明を生み出してくれるなら、数百億円のお金は安いものかもしれません。今後、CPU の速度はどんどん速くなり、メモリー容量も増えるでしょうから、将来は、意識を持つ機械はもっともっと安くできるはずです。

しかし、これは倫理的に許されるものでしょうか。そのような機械を作ることを、社会は許すでしょうか。

数百億円のお金を出せる人は、自分の精神をいつまでも生かしつづけることができます。
(10 年後なら1億円程度でしょう)機械にコピーされた精神は、権利を持ち得るものでしょうか。(コンセントを引っこ抜いたら殺人罪、とか)

人類は近々、エラく厄介な問題に直面する。これは私の予想です。

# 今日は長文になってしまいました。

んんっ?

ニューロン1つあたり 8 千個の接続があるとすると、百の命令では計算できないかも。1万の命令が必要になると、コストは 100 倍になりますねえ。てーことは、この話、10 年早かったか。ま、大勢に影響はないが、、、