ミニチュア・ローズ、グルメ・ポップコーン (Gourmet Popcorn) の数奇な物語

何年か前に、横浜の「サカタのタネ」で、時期遅れになったバラ苗の半額セールをやってました。そのとき買ったのがスタンダード仕立ての「グルメ・ポップコーン」二本と「カップ・ケーキ」一本です。なにしろ、一つ千五百円ですから、スタンダード仕立てにしては、べらぼうに安い。

その後、バラの種類を増やし、色々な本を読むようになりましたが、グルメ・ポップコーンなんて、どこにも紹介されていない! さては、変なバラを掴んでしまったか、まあ、安かったから良いか、結構綺麗に咲くし、、、などとしばらく思っていたのですが、このバラ、タダモノではない、ということを最近になって知りました。

ランドマークプラザ 3F の有隣堂、洋書も充実していて、バラの本も何冊かあるのですが、そこでR.C.Reddell の "The Rose Bible"を買いました。グルメ・ポップコーンの紹介があったからです。その紹介、なんと、べたホメ! 以下、その記述を引用します。

ミニチュア・ローズ

グルメポップコーンは、ポップコーンの変異種で、異なる種類に分類されます。枝は 60 cm 以上に伸び、中心が黄金色のセミダブルの花を房状に咲かせます。グルメポップコーンは耐病性にすぐれ、修景バラとしても理想的です。(ポップコーンの変異種)デサメロ 1988

ポップコーンは、もし私が一種類のバラだけを育てることを許されたときでも育てたいミニチュア・ローズで、クリームがかった白色の 13 枚の花弁で明るい黄色の中心部を取り囲んだ、セミダブルの花を咲かせます。(名花 50 参照)(カタリナ・ツァイメット×ダイアモンド・ジュエル)モーレイ 1973

名花 50

ポップコーン(カタリナ・ツァイメット×ダイアモンド・ジュエル)

遥か昔、もしもミニチュアローズを一つだけしか栽培できないならポップコーンを選ぶ、と書いたことがありますけど、その気持ちは今でも変わりません。

ポップコーンは旺盛な種で、黄金色のおしべをもつ花を次々とスプレー咲きに咲かせます。満開のときは、ポップコーンを一カップ、株の上に撒き散らしたようにみえます。花は半八重(花弁 13 枚)で小輪(2.5 cm)です。香りはほとんどありませんが、蜂蜜の香りだと誉める人もいます。枝は短く直立し、葉には光沢があり、耐病性にすぐれます。

不思議なことに、北カリフォルニアの高名な園芸家、デニスン・モーレイがポップコーンを交配によって作出した 1973 年の頃は、一重の花は人気がなく、それほど世間に注目されませんでした。しかし、15 年後、南カリフォルニアに住む慧眼のバラ育成家でコンテストにもよく出品している、ルイス・デサメロがポップコーンの変異種を発見すると、失われた時を埋め合わせることになりました。

グルメ・ポップコーンはデサメロが自分の庭で発見した突然変異種で、ポップコーンに似ていますが、花弁は多少多く(最大 20 枚)、枝は大きく成長します(容易に 60cm まで)。樹形も見事で、房状の花をゆったりと咲かせ、対称に付く葉は美しく大きく茂ります。これらの全てから、グルメ・ポップコーンが、アメリカで最も人気のあるミニチュア・ローズになったことは、容易に頷けます。

ポップコーンとその変異種は、まとめて植えても縁飾りに植えても、鮮やかに庭を彩ります。この二種類を隣り合わせてて植えるのも面白いでしょう。

どうです。凄いでしょう。このバラ、日本でも、もっと流行れば良いですね。