ピンチをチャンスに! 「八ツ場」の未来

民主党がマヌフェストに明記した「八ツ場ダム建設中止」を巡って混乱が続いていますが、はたからみればこんなバカげた混乱もありません。関係者各位はつまらぬ意地を捨て、日本の、そして現地住民の未来のために、何が良いのか、今何をなすべきかを考えるべきではないでしょうか。そうでないと、本物の馬鹿ということになってしまいます。

とまあ、そう言うだけでは単なる悪口ですので、以下、問題を整理いたしましょう。

まず将来の話は置いておくとして、現時点では水資源のためにも治水のためにも、八ツ場ダムは不要であるという点に関しては異論がないようです。ならば、さしあたり本体部分の工事を中止するのも悪くはありません。本体部分の工事は未着手で、入札も停止したのは好都合でした。

問題は作りかけの道路や移転住民ですが、これをいまさら計画変更することは混乱も多いし無駄も多くなりますので、予定通りとり進めるべきでしょう。

で、こうなりますと何が残るかといいますと、湖の底に沈むはずであった広大な土地が国の財産ということになります。また、関連工事を予定通りすするのであれば、アクセスのための道路なども整備されることになります。

この状態を維持しておけば、将来において水資源の問題が生じた場合にも、いつでも本体部分を着工すれば、これまでに投じた資金が無駄になることもなく、ダムをつくることができます。したがって、この土地を国が維持し、いつでもダムをつくれる状態を保つことがまず肝要なポイントです。

次の問題は、ダムをつくるまでの間、あるいは永久にダムをつくらない場合に、この土地をいかに有効利用すべきかという点です。

第一にこの土地を国家が押さえておけば、いかなる施策もだれにも邪魔されることなく遂行することができます。これだけの広大な土地が自由に使えるのであれば、さまざまな活用方法が考えられるでしょう。

そもそもこの土地は、渓流があり、平坦な部分もあり、温泉も湧いているようですから、国民のためのレクリエーション施設として最適です。いずれ水没する可能性を考えれば、あまり上等な施設をつくるわけにもいかないという縛りも、反ハコモノの流れからいえば好都合です。

となりますと、ここにつくるべきは、自然を生かした施設であり、オートキャンプ場やプレハブの宿泊施設などが中心ということになるでしょう。

また、施設をつくる以上、テーマなり目的もなくてはならないのですが、「自然とのふれあい」がメインテーマとなることが自然であり、夏季キャンプ等の教育目的、中小企業向けの教育施設、農業林業の技術開発など、種々考えれられるところです。

あとはこの施設の名称ですが、「友愛の森」などというと少々どぎつすぎますし、「太陽パクパク公園」なども拒絶反応が出そうなところ。ここはせっかく全国民に膾炙いたしました「八ツ場(ヤンバ)」の名前をいただき、「八ツ場自然とふれあいの場」などとするのがよいのではないかと思います。

鳩山氏も政治家である以上、何か一つぐらい形ある物を残したって悪くはありません。こういうものであれば、誰に後ろ指を指されることもありませんし、それどころか無駄に費やされそうになりました国民の税金の有効活用でもありますから、大いに推進することに何の遠慮もいらないでしょう。

まあ、そういうところまで見通してああだこうだと言っているのならいざ知らず、単に「賛成」「反対」の二項区分で頭に血を上らせている人たちをみますと、「馬鹿」や「阿呆」といった言葉が死語になるにはまだまだ時間がかかりそうに思えてなりません。