一線を越えたか!? 北朝鮮情勢(追加あり)

本日北朝鮮は核実験を行ったとのこと。

4/17のこのブログで、「もしも今月中にも核実験が行われれば、米国は躊躇なく北朝鮮攻撃に踏み切るのではないでしょうか」と書きました。少々遅くなりましたが、これで、米国が軍事作戦に踏み切る確率は、格段に跳ね上がりました。

この先の報道に注目したいと思います。

米空母の状況ですが、Stratforによりますと、ニミッツは現在アラビア湾、ルーズベルトはサンディエゴ付近、トルーマンは母港のノーフォーク付近におります。Stratforではカールビンソンの位置が不明なのですが、キャリアストライクグループロケーションマップによれば、同艦は8/25現在、横須賀に停泊中の様子です。

いずれにいたしましても、現在、朝鮮半島周辺には米国空母は不在であり、直ちに攻撃を掛ける可能性は低いと思われます。これらの動きと、在韓米国大使館のセキュリティ情報に注目したいと思います。

さて、この先米国が軍事介入に踏み切ると致しまして、どのような展開になるか、少し考えてみましょう。

まず、最も心配されるのは、北朝鮮が韓国、日本、あるいは米国(グアム、ハワイ、アラスカ、あるいは本土)に対して核ミサイル攻撃をおこなうか否かですが、これは普通であれば行わないと思われます。

なにぶん、北朝鮮が核兵器を使用した場合、米国が核兵器を用いる格好の口実を与え、瞬時にして北朝鮮は全滅するであろうと予想されるからです。

もちろんこれは、金正恩が正常な理性をもっていることが前提であり、狂気が彼を支配しているならば、なにが起こっても不思議はないという恐ろしさがあるにはあります。

さて、考えられる展開ですが、米国が何らかの軍事力を北朝鮮に対して行使した場合、北朝鮮側が韓国または日本に対して反撃するリスクがあります。これを避けるためには、北朝鮮側が反撃の構えを見せた場合に、これを短期間で破壊する準備が必要となります。このための準備がまず必要になる。

この準備とは、半島周囲に空母、イージス艦などを展開することであり、おそらくは韓国在住の米国人に対する避難勧告も出されるのではないかと思われます。この先、米国にこれらの動きがみられたら、いよいよ軍事介入が行われるというサインと見做してよいでしょう。

北朝鮮側の反撃手段は、韓国に対してはソウルなどを狙う長距離砲とロケット砲が、日本に対してはノドンなどのミサイルがあります。北朝鮮がこれらを用いた攻撃に出た場合、これを完全に阻止することは難しいと思われますが、攻撃の兆候を捉えて、空爆、ミサイル攻撃などをおこなえば、日韓の損害は軽微にとどめることは可能でしょう。まあ、軽微といいましても、数万人規模の死者が出ることは覚悟しなくてはいけないのですが、、、

もちろん、北朝鮮がこのような大規模な攻撃に踏み切った場合には、米軍は北朝鮮に対する本格攻撃に移行し、北朝鮮側の完全な敗北に結びつくことは火を見るよりも明らかです。北朝鮮サイドとしては、米軍の限定的な攻撃に対しては、北朝鮮側も限定的な反撃に止める可能性が高いのではないか、と私はみております。

また、米国側もこのように読んでいるとすれば、比較的気楽に限定的な空爆に踏み切ることもできるのではないか、これが米国が軍事介入に踏み切る可能性が高いと読む理由でもあります。

この先、米国が限定的軍事介入を行うとすれば、その目的と期待する効果は何でしょうか。米国が最も期待することは、核兵器の開発を止めさせることであり、核兵器開発のための施設や原子炉、あるいはプルトニウム貯蔵設備等を狙う空爆を行う可能性があり得るでしょう。

このような攻撃の例として、イスラエルによるイラク原子炉爆撃がありました。米国が、北朝鮮の核施設を狙う限定的な空爆に踏み切ることは、大いにありそうなことでしょう。

このような攻撃によって得られる効果は、第一に、北朝鮮の当面の核武装が解除されるであろうということ。また、再び核武装に踏み切れば再度攻撃する姿勢を見せておけば、北朝鮮は将来にわたって核開発をしようと考えないことも期待できるでしょう。これは、金正恩が今後も生き延びる、わずかな可能性ではないかと思います。

もう一つありえる米国の攻撃は、斬首作戦。金正恩の居場所が正確にわかれば、ピンポイント空爆またはミサイル攻撃により金正恩の命を奪う。

これは、かねてよりささやかれている作戦であり、実行に移される可能性もあるとは思いますが、金正恩が除かれた後がどのように展開するかが読み難いのが難点ではあります。まあ、金正恩よりはまともな指導者が現れるであろうということは期待できなくもないのですが、、、

米国が北朝鮮に対して本格的な軍事介入に踏み切った場合、米軍側にも多くの犠牲が出るとの試算が以前ありました。しかしながらこれは、北朝鮮側の体制がしっかりしていた時代であり、中国の北朝鮮支援も考えられた時代の話です。

今日では、おそらくは空爆に限定した軍事介入であっても、体制が崩壊し、比較的短期間で金正恩よりはまともな政治体制に移行する可能性も高いと思います。日米韓ないし国連が食糧医療などの援助と引き換えに公正な選挙の実施を求めれば、これを受け入れる可能性すらあるのではないでしょうか。

と、いうわけで、この先米国が軍事力行使に踏み切るとしましても、我が国にとりましてさほど深刻な事態とはならない可能性が高いであろうとみております。

しかしながら、金正恩が必ずしも正常な理性の持ち主ではない可能性も排除できないことから、数発のミサイルが我が国に飛来する可能性もなくはない。Jアラートなども、そうそう馬鹿にしたりはせずに、きちんと対応を準備しておいた方がよいであろうと考えております次第です。

本件に関してはBlogosに書きましたコメントもご参照ください。