港未来???

みなとみらい線の車内表示は、電車の種類によってさまざまなのですが、中国語の表示は、果たしてこれでよいのか、と首をかしげてしまいます。

みなとみらい車内表示

まあ、「横浜」が「横滨」になるのは良いとしても(実は全然よくない:後述)、「みなとみらい」が「港未来」は、どうなのでしょうか。ちょっと考えてしまいます。

地名・駅名として普通に考えれば、日本語でかな表記にしている以上、そのかなに対応する発音の当て字を用いるのが妥当であるように思います。たとえば「エチオピア」を中国語表記では「埃塞俄比亚」と書くのと同じようにすればよいわけですね。

なにぶん、エチオピアとは「日に焼けた」という意味で、その土地に住む人たちの肌の色にちなむのでしょうが、これを「日焼国」などと言い出すと、何が何だか分からなくなります。

「埃塞俄比亚」方式で行くなら「みなとみらい」は「咪那拖咪拉衣」でしょうか。まるで「夜露死苦」ですが、、、

「港未来」では、「ファンミーライ」みたいな発音になり、そこへの行先を尋ねたときに、これが「みなとみらい」を意味しているとは、中国人以外にはわかりそうもありません。

そもそも「みなとみらい」が中国語で「港未来」ならば、英語では「Harbor Future」とでもしなければいけないところ。「横浜」は「Beach Side」がおしゃれかもしれませんね。

でも、外国人がそんなことを言いだすと、どの駅を意味しているのか、他の人にはまったく理解できなくなってしまいます。だいたい、英語にしてしまうと、今度はフランス人が怒りだします。横浜は「横浜(よこはま)」としておくしかありません。

最初に掲げました車内表示を見て思ったことは、漢字にすれば中国人にわかりやすい、というわけでもなかろうに、ということだったのですね。「港未来」を「みなとみらい」と読む中国人がそうそういるようには思えませんでしたので。

そういう意味では、「横滨(ハンピン?)」もアウトでしょう。

まあ、北京と書いてペキンと読む日本人が多いですから、横浜くらいになりますと中国人も「ヨコハマ」と正しく発音してくれるかもしれないのですが、全てにこれを要求するのはあまり親切ではないように思います。

結局のところ、駅名表記は最初から、ローマ字表記だけで充分だし、むしろ、そうすべきだったのではないでしょうか?

固有名詞の表記は、現地の発音に近いものとする。これが基本のはずなのですね。公共の場所に掲げる地名表示は、日本語のほかに、外国人にも日本語に類似した発音ができるような表示を並べるのが好ましいはずです。

「横浜」は、あくまでも日本の固有名詞であり、その発音は「よこはま・ヨコハマ・Yokohama」が正しいのであって、これはイギリス人にも中国人にもあてはまる普遍的原理です。

これを正しく発音させるにはどう表記すればよいか。そう考えれば解はおのずと明らかでしょう。つまりは、大多数の外国人が理解するであろうローマ字表記こそがベストだ、ということなのですね。

だいたい、中国人や韓国人だって、海外旅行に出かけるレベルにきておれば、ローマ字くらいは読めるのではないかと思いますよ。この人たちを、あまり、バカにするものではありません。


11/6追記:江ノ電もやっております。左が中国語版、右が日本語版です。

由比之浜 由比ガ浜

確かに、由比ヶ浜を中国語に訳せば由比之滨(ヨーピーチーピン)になるのかもしれませんけど、基本的に固有名詞は翻訳してはダメです。

江ノ電は、鎌倉高校前が中国でもヒットしているアニメ「スラムダンク」の聖地ということで、中国人観光客も多いという事情は分かりますが、それはそれ、これはこれなのですね。

以前米国の安宿に泊まったとき、ベッドサイドに日本語に翻訳されたサービス案内が置かれていたのをつらつら眺めていたのですが、レンタカーの取次サービスのところに「予算」とだけ書かれていて、首をかしげたことがあったのですね。

ふつう、予算と書いてあれば、一日いくら、とか書きそうなものなのですが、「予算」としか書いてない。

まあ、ちょっと考えてわかりましたけどね。つまり、レンタカー会社に「バジェット」という会社があり、これを日本語に訳すと「予算」になる。そこに取り次ぐというのでしょう。

「予算」などという意味の会社名を名乗るのも、少々おかしいと言えばおかしいのですが、これはカラス、じゃない、会社の勝手ですから、、、

いずれにいたしましても、固有名詞を翻訳してしまうと、わけのわからないことになります。

みなとみらい線も、江ノ電も、少々サービスの行き過ぎであるように思います。

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