二種類の情報、あるいは、マインスイーパーの勝ち方

不確実性を減らすもの、それが情報の定義ですが、情報には、スタティック(静的)な情報と、ダイナミック(動的)な情報の、二つの種類がある、と主張します。

その理由を、今回の日記では、ご説明しますね。

たとえば、ウインドウズのゲームに、マインスイーパーというのがあります。これ、昔からウインドウズに標準で付いてくるので、遊んだ人も多いと思います。このゲーム、開けた場所の隣の地雷の数をヒントに、全ての地雷のありかを探リ出すというゲームですが、最初の、全く開いていない状態では、どこに地雷があるのかはわかりません。いくつかの場所が開くと、それぞれの場所に隣接する地雷の数から、地雷のありかがわかるようになります。

ある目が、地雷か、そうでないかがわからないとき、そこに不確実性があります。最初に開く目のように、ヒントが全くない状態で目を開く場合には、そこが地雷であるのか、そうでないのかは、全く確率の問題です。16X30=480の目に99の地雷が隠されている場合、ヒントなしで目を開く場合には、20%強の確率で地雷を踏んでしまいます。

一つの目を開けたとき、隣の地雷の数が1と表示された場合、目に隣接する目の数は8個ありますので、隣の目を開けるなら、地雷を踏む確率は12.5%と、ヒントなしの場合に比べて、かなり安全性が高くなります。

逆に、二つの目のうちの一方が地雷である、というような目を開ける場合には、地雷を踏む確率は50%ですから、何もわからない目を開けるより、はるかに危険です。

いずれにせよ、このような場合に、目を開けると、そこが地雷であるのか、そうでないのかが判明し、不確実性が減少します。つまり、目を開けることによって、情報が一つ得られるわけです。この情報は、ゲームを先に進めることによってのみ得られるわけで、ダイナミックな情報だというわけです。

ところで、多くの目が開くと、隣の目の数の条件から、そこが地雷かどうか、わかるようになります。一例を下図に示します。ここで、s は地雷のないところ、p は地雷のあるところです。

- 2 3 2 -  - 1 2 1 -  1 2 2 1  - 1 2 -
s p p p s  s p s p s  s p p s  s ? ? p

このような条件は、上下左右の組み合わせがありますので、場合によっては、複雑な論理的思考が要求されます。一方、マインスイーパーでハイスコアを出そうと思うと、短時間で処理する必要があり、あまり考えてもいられない、という問題があります。論理的思考は、それぞれの人の能力にも依存するはずですしね。

そうなると、原理的には地雷があるかないか、判断ができるはずだが、ゲームをしている人には、わからない、という場合が起こります。この不確実性をスタティックな不確実性だと呼ぼうと思います。

この不確実性は、時間の経過が問題ではなくて、ゲームをする人の論理的思考能力に依存するものですから。

明日何が起こるか、だれにもわからない、といいますが、朝になれば日が昇るだろうということはできます。天体の運行は、ほぼ正確に予想されているんですね。

こういった不確実性の減少は、物理法則の発見によってなされています。つまり、法則を掴むということは、情報を手に入れているのと同様な効果を与えるのですね。そこで、種々の法則、これをスタティックな情報であると呼びたいと、私は考えているのです。