続々「涼宮ハルヒの驚愕」を読む

昨日の記事に追加しようといたしましたら、あっさり文字数オーバーとなってしまいました。本日の書き込みは、さほどの量はありません。後日の追加は、こちらの記事にするといたしましょう。

さて、β側の話の、おそらくクライマックスは、佐々木さんが、未来人藤原や天蓋領域が本当は悪い人であることを見抜き、彼らとは決裂する、というストーリーとなるものと思われます。

で、何をもって彼らが悪人であると見抜くか、となりますと、昨日のブログでも言及いたしました、「タイムマシンのない歴史」を求める未来人のたくらみ、あたりが思い浮かぶわけです。

これに関連する情報といたしましては、スニーカー文庫版「ハルヒ」の第6巻、「涼宮ハルヒの動揺」の最後のお話「朝比奈みくるの憂鬱」で生じました事件があるのですね。ここで、キョンはみくるの手引きにより、将来タイムマシンが発明されるきっかけをこしらえる少年(ハカセ少年、としておきましょう)を救うのですが、実はこの少年に、ハルヒは勉強を教えているのですね。

「モスグリーンのワンボックスカー」これがあわやハカセ少年をひき殺しそうになった犯人の唯一の手がかりですが、この一件に藤原側の未来人一味が関与していたといたしましても、なんら不思議はありません。

じじつ、「涼宮ハルヒの陰謀」では、同じ車種の車で朝比奈みちるが誘拐されておりまして、その中には未来人の藤原と、超能力者の橘京子が含まれていたのですね。

そうなりますと、β側のストーリーの最後の部分が見えてくるような気がいたします。いくつかの材料を列挙いたしましょう。

・未来人によるハカセ少年誘拐事件が発生する。これがβ側のお話の中心となる。
・そこには涼宮ハルヒがいるはずである。いなければ面白くない。いたとすれば、まさに驚愕するはずである。
・ハルヒがハカセ少年のところにいる理由は勉強を教えるため。これがあるため、町内の不思議探しはこの日はない
・語り手としてのキョンは、いないわけにはいかない。佐々木さんも未来人の悪事を目撃するためにそこに居合わせる必要がある。
・キョンは佐々木さんに会う充分な理由がある。自らの任務である佐々木さんの説得を試みる目的で、休日に落ち合うことは必然的。
・この二人がそろっているところにハルヒが出っくわす、というのは、なかなか緊張感のある場面となりそうである。
・ハカセ少年を救い出すのは、古泉、新川、森の超能力者グループしかいそうにない。キョンは佐々木を説得する役目。
・ハルヒはタクシーを止め、キョンを引きずり込んで追跡する。(「涼宮ハルヒの消失」のノリ。)これには、佐々木も一緒についてくるしかない。
・佐々木さんが乗ってきたことに関して、ハルヒは「何であんたなんかが乗ってくるのよ」などと不快感を示すが、「まあいいわ、味方はひとりでも多いほうが良いから」と彼女を受け入れる。
・ハルヒは犯人の車を見失うが、新川らの車は追跡を継続。ハルヒはこれに古泉が同乗していたことを思い出し、古泉に電話して行き先を聞き出す。
・モスグリーンのワンボックスカーは警察の警戒線で止められる。多分、多丸兄弟なのだろうが、ハルヒに顔を見られるわけにはいかない。(このあたりは、「涼宮ハルヒの陰謀」のノリ)
・ハカセ少年は車の外にでてきて、新川、森らに保護されるが、犯人は出てこない。
・一方その頃、喜緑 vs 天蓋領域の闘いが、別の次元で繰り広げられている。形勢は互角だが、突然、天蓋領域の背後から長門の攻撃が加わり、天蓋領域は消滅する。
・そして、ワンボックスカーのドアが開かれたとき、中にはだれもいない。タイムマシンを使ったのか、あるいはハルヒに存在を消されたのか、あるいは、長門らの勝利が藤原の存在を消してしまったのか、それは謎として残される。
・橘京子は、佐々木の前で嘆く。ああいうことをしては駄目だといったのに、どうしてこうもわからない人達なんでしょう。で、佐々木は協力を断り、β側のストーリーも終焉に向かう。

とまあ、そういう筋書きなのですね。βの側のストーリーは、このあいだを埋めていけば良い、というわけです。

ちなみに、朝比奈みくるとキョンの妹の警備、という問題があるのですが、これは鶴屋さんの温泉つき別荘へのご招待、とでもしておけば良いでしょう。なにぶん温泉ですから、キョンは招かれず、鶴屋さんはキョンの妹に良い感じを持っております。さらには、鶴屋さんは機関ともなんらかの関係が示唆されておりますので、この展開は不思議ではありません。

さあて、これだけ材料がそろっていれば、β側のストーリーも書けそうですね。と、いうわけで、少々書いてみましょう。

キョンの語り:世界の裏側では、エスパー戦隊や宇宙人たちが激しい戦いを繰り広げてはいるのだろうが、俺の日常は特に変わったこともなく、週末を迎えた。この日、ハルヒは用があるとかいって、ご町内の不思議探しは中止、しかし俺には重要な用件がある。言うまでもない、佐々木さん説得という重大任務だ。やれやれ、気が重いことだ。
妹:キョン君、お留守番お願いね
キョンの語り:生意気な。実は妹は、鶴屋家の温泉つき別荘に一泊二日のご招待。古泉あたりが手を回したのだろうが、朝比奈さんつきでハルヒなしの超豪華版。結構なご身分でありますことよなあ。

迎えの車が来て、妹は飛び出してゆく。妹を手伝ってボストンバックをトランクにつんだキョンに朝比奈さんが手を振って微笑みかける。キョンの緩む顔を尻目に車は出てゆく。

キョンの語り:佐々木さんとの待ち合わせ場所はいつもの駅前。能のない話だが、適当な場所がここしかないのだから仕方がない。まさかハルヒはこないよなあ。これは、いわゆるデートと呼べるような代物では決してないのだが、あいつに見られたら確実に誤解される。うん、そのときは、同窓会の相談、とか答えておけば良いか。

などと考えておりますと、悪い予感は的中するもの。向こうからやってきましたのはハルヒその人です。

ハルヒ:待たせちゃってゴメン
キョン:(って、あれ? あ、あの少年か、ハルヒが会うのは)
ハルヒ:あれ? キョン? あんたも来ていたの? 不思議探しは今日は休みだっていったでしょ
キョン:いや、これはだなあ。同窓会の打ち合わせをしようと
佐々木:待たせたな

というわけで、ハルヒとハカセ少年、キョンと佐々木の二組は、複雑な感情を抱きつつも、少年を前にしてそれを表に出すわけにもいかず、なぜか同じ方向に歩き出します。そして道路に差し掛かったとき、モスグリーンのワンボックスカーが突然目の前に停車、中から伸びてきた手が少年をさらい、ワンボックスカーは急発進いたします。

驚くハルヒたちに、別の車から声がかかります。

古泉;こちらはお任せください
ハルヒ:頼んだわよ

もちろん、これでおとなしく引き下がるハルヒであるわけはありません。通りかかったタクシーをつかまえて言います。

ハルヒ:あの車を追ってください。子供が誘拐されました
運転手:そりゃ大変だ。警察に連絡しないと
ハルヒ:キョン、あんた警察に連絡しなさい。私は古泉君と連絡を取るわ
運転手:それにしても飛ばしますなあ。見失いそうだ
ハルヒ:大丈夫。この先右曲がって。運転手さんね、あの車に乗っているのは私たちの仲間なの。誘拐犯は、あの人達が追っかけている、もっと先の車。私の電話はあの車に乗っている古泉君とつながっているから、道案内ができるってわけよ。それにしてもキョン、どうしてこっちに詰めてくんの?
キョン:しょうがないだろう。こっちにはもうひとり乗っているんだ
ハルヒ:何であんたなんかが乗ってくるのよ
佐々木:これをみて放っておくわけにもいかないだろう
ハルヒ:まあいいわ、味方はひとりでも多いほうが良いから

ハルヒの誘導で追跡することしばし、前方に道をふさぐ形で車が止まり、その横で携帯電話片手に手を上げているのは古泉ではないか。その向こうにはワンボックスカーが停まり、森さんがその横に怖い顔をして立っている。さらにその向こうには、パトカーが止まり、ピストルを手にした警察官が近づいている。

タクシー代の払いをキョンに任せて飛び出したハルヒを、新川氏が制止する。キョンと佐々木さんが新川さんのところに来たとき、ワンボックスカーの扉が開き、中から伸びた手がハカセ少年を車外に降ろす。眠り薬をかがされたのだろうか、地面に降ろされた少年はぐったりと、車を背にもたれかかる。それを森さんが抱えあげ、こちらに向かう。

警察官は、車の扉を開けるが、不思議そうにあたりを見渡している。危険がなさそうだと察知したのか、新川さんも車に近づき、ハルヒ、キョン、佐々木もこれについていく。車の中は空っぽ。少年をさらったはずの犯人達は姿も形も見えない。

あれれ、このストーリー展開にしてしまいますと、佐々木さんは藤原が実は悪人である、ということに気づき得ないですねえ。これは、もう少し考えてみる必要があるでしょう。

ふむ、それではこうしましょう。

救出された少年は新川氏が運転してきた車の後部座席でぐったりとしている。これを心配そうに見ていたハルヒは、やがて決断したようにこういう。

ハルヒ:キョン、私はこの子を家まで届けなければいけない。うん、そういう責任があるの。で、新川さんの車で送ってもらおうと思うんだけど、定員オーバーなのよね。あなたたちは適当に帰って。

キョンの語り:幸い、俺たちを乗せてきたタクシーは、俺たちが降りたところにそのまま停まっていた。運転手が降りているのは、おそらく野次馬を決め込んでいたのだろう。そのタクシーに俺たちは駅前まで送ってもらった。送ってもらった、というのは料金を取らなかったという意味で、運転手がさんざん質問をしてくるのには閉口したが、ただ、というのはありがたい。今日はとんだ散財だったからなあ

キョンの語り:駅前でタクシーを降りると佐々木はこう言った
佐々木:ちょっと付き合ってくれないか。いろいろと話したいことがあるんだ

えー、文字数がオーバーいたしました。この続きは、明日のブログに書くことといたします。


この考察は、最終的に『「涼宮ハルヒの驚愕」を推理する』なる文書にまとめました。

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