アベノミクス、さて株の売り時は、、、

このブログで相場を取り上げたのは昨年の10月ですが、おかげさまで読み通りの展開となり、持ち株の含み益はかなり増大してまいりました。

こうなりますとどこで利確するかが次の課題となるのですが、これがなかなか難しい。

アベノミクスは「財政出動」「金融緩和」「成長戦略」の三本の矢を柱としているのですが、財政出動は国の借金を増やすという副作用がありますし、金融を緩和しても企業や個人がお金を使ってくれなければ効果がなく、成長戦略もこれが簡単にできるようなら誰も苦労はいたしません。

アベノミクスで株価が上がりましたのは、昨年の10月にこのブログに書きました効果、つまりは政権の民主党から自民党への移行が市場に好感されたことと、ユーロの危機が終焉に向かいつつあったからでして、安倍氏の言動にも多少の効果はあったのでしょうが、これまでのところでは具体的な施策は何一つ実行に移されてはおりません。

最大の問題は、成長戦略が実行に移せるかどうかという点でして、さしあたりTPP参加を決めたのは一つの前進ですが、これで農業政策が転換されるなどということは期待すべくもなく、郵政、道路に大鉈を振るった小泉改革に比べますとさしたる効果もないままに終わりそうです。

とはいえ、株価は期待で上がるもの。アベノミクスの限界がおぼろげに見え出した一方で、まだまだ株は上がりそうな雰囲気もあるところが悩ましい限りです。そこで、本日は個別の株の売り時について、私が現在考えているところを記しておくことといたします。

なお、これはあくまで私の個人的な考えであって、これを読まれた方が株を売り買いする際には、あくまでご自身の判断でされるようにお願いいたします。

まずはトヨタですが、最近の個人投資家には非常に人気の高い銘柄となっております。トヨタは、リコールに続き、震災・タイの水害・中国の反日感情の高まり・円高と、逆風が相次いでおりました。それがここにきて収まりつつあるのは非常に良い兆候です。

私がひそかに恐れておりましたのは、電気自動車が普及すること。電池やモータなど、電気自動車の構成要素は購入することができますから、電気自動車製造への参入は比較的容易であり、さしたる技術が不要なデジタルテレビへの移行に伴い苦境に陥ったわが国の家電メーカと同じ轍を踏むのではなかろうか、というのが最大の不安要素でした。

しかしこのところ、電気自動車の普及速度は当初予想されたほどでもなく、当面はハイブリッドカーが主流になる様子。中国の大気汚染問題と合わせて、トヨタには追い風が吹きつつあります。

とはいえ、トヨタの歴史的高値は8,000円少々。トヨタの株価は既に5,000円近辺まで来ておりますので、ここからの上げ代はさほどあるわけではありません。下落リスクは低いのですが、適当なところで利確するのが正解であるように思われます。

私が最も期待しているのはMUFJでして、PBRの0.8倍はみずほや三井住友FGの1倍もしくはそれ以上と比べまして少々低すぎます。ここは1兆円ほどの増資による希薄化が嫌われておりましたが、これで得た資金のかなりの部分を使いましたモルガンスタンレーへの出資から大きな利益を得ております。

MUFJの歴史的な株価水準は1,000円前後、PBRが1倍になる水準が700円前後でして、この前後のどこかで段階的に利確するのが良いのではなかろうか、と考えております。

最後はソニーなのですが、これはギャンブルと割り切るのが良いのかもしれません。現在は1,600円あたりで低迷しているのですが、歴史的には5,000円前後が定位置、3,000円あたりまではいずれ回復してくれるのではなかろうか、と期待しております。

とはいえ、家電、半導体部門が苦境に立たされていることは、シャープやパナソニックと同じでして、リストラと円安で多少の回復は期待されるものの、当面は重荷を負い続けるであろうことは間違いなさそうです。

電気メーカは、家電中心の各社が沈む一方で、社会インフラや製造設備を手がける日立・東芝・三菱電機などの各社が比較的健闘しております。ソニーは家電中心ではあるのですが、映画や音楽といったコンテンツを保有しており、ゲームマシンの新製品をアナウンスするなど、わが国の電気メーカの中では一味違う存在です。

一人勝ち状態でありましたアップルが、ジョブズ亡き後、いまひとつぱっといたしません。アップルを食う企業があるといたしますと、その一つの候補がソニーなのではなかろうか、と私はひそかに期待しております。

まあ、あまりアテにされても困るのでしょうが、、、


そうそう、最近のアゴラに非常に良い記事がありました。最近釈放されましたホリエモンに関する記事なのですが、司直のホリエモンに対する扱いは他と比べて厳しすぎる、これでは日本の産業は新しい時代には対応できない、と主張しております。

同様の主張は、このブログでも以前行いましたが、まったくそのとおりでして、アベノミクスの「成長戦略」は、この誤りを正すところからはじめなくちゃいけません。

まあ、それができるようなら安倍さんも本物なのですが、そこまでやれるとは、私にはあまり期待が持てないわけでして、これが株の売り時を模索する、一つの動機でもあるのでした。